突撃!あの子んち!

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・ ・ ・ ≪その頃、自宅では……≫ 「あれ?優樹のヤツ弁当忘れてやがる」 「あっ、ホントだ。届けて来て?」 「なんのためらいもなく旦那をパシリに使うのなお前……」 父はそう言いながらも 優樹の弁当箱を包む風呂敷を掴んだ。 そしてそれを持ってリビングから出ようと動き出した瞬間、その弁当箱は一瞬にして姿を消した。 「…………」 「どうしたの? 早く行ってきてよ?」 父は母……いや、母に抱かれている泉に視線を向ける。 それに気づいた泉は 父に向けてニコッと笑った。 「なぁ」 「ん?なに?」 「愛してる」 「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、 にゃによ!急に!」 「だから俺はお前に嘘はつかない。 だから聞いてくれ」 「…………なに?4人目が欲しい? なんなら今からでも……」 「よし、じゃあ泉をしばらく隣の高木さんちに預けてくる。その間にお前は準備だけしてシャツ一枚だけになってベットへGOな。あっ、今日はあえての俺たちの寝室じゃなくて真琴か優樹の部屋でも……って違う違う!話を脱線させるな!」 「線路に石置いたのは私だけど、 その後車道走って全力で突っ切っていったのはあんたよ? ……んで?違うならなに?」 「実はな……」 「…………」 「泉は……超能力者だ」 母はまるで頭痛がするかのように頭を抑えた。 「はいはい、そうですねー」 「お前!信じてないな!? せっかくいつもと違って冷静に言ったっていうのに……」 「いいから弁当持って行って」 「いや!だからその弁当が今消えて……」 「行って」 「いやだから……」 「イケ……」 「……はい」 母の言葉に逆らえず、 父はなにも持たずにリビングを出て行った。
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