突撃!あの子んち!

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≪真琴視点≫ 「あ~~~~~~! 痛い痛い痛い痛い!!」 れ押兄俺 こさ貴の んえが後 だて腹ろ 。倒をで と読者に厳しい、急な縦読みで表現してみたりする余裕を見せてはみるが、 実際は兄貴の叫び声に驚き、腹を押さえる兄貴のそばで「大丈夫か!?」なんて言って肩を揺すっているのが俺なわけで。 ……心の中ではゆとりを持っておきたいのです。切実に。 「あたま……あっ、間違えた。 腹が……腹が痛てぇ……」 一瞬で仮病だと判明した。 ……言い直しって通じないのよ? そんなに帰りたいなら俺がこの場でそのツラに蹴り食らわしてやろうかと考えながらとりあえず兄貴を無視して席に座る。 「おい、真琴。 優樹を保健室に連れて行ってやれ」 「えぇ~」 先生の吐き出した言葉により俺の口から不満の言葉が押し出される。 なんか言い返してやろうかと思ったが、 兄貴が俺の足を掴んできた。 「頼む……」 「真剣な顔で言われたら断りたくなる」 「頼みますニャン♪」 イラっとしたのでツラに蹴り食らわしてやろうとしたが受け止められた。 ……どう見たって仮病だろ。 しかし兄貴の表情は真剣そのもの。 下手な事をしたら今にも殺されそうだ。 俺は「はぁ~」と ため息をついて兄貴のそばでしゃがむ。 「家帰ったらお前の 全力ルシファー様撮影会……」 「…………………………………………… ……………………………………………… ……………………………………………… ……………………………………………… ……………………………………………… ……………………………………………… ……………………………………………… …………………………………わかった」 あのとんでもない量の三点リーダーの間に 兄貴がどんだけ試行錯誤したかと思うとゾクゾクするね♪ あ~、兄貴の表情見てたら 瑠奈たんいじめたくなってきた~ 瑠奈たんモフモフした……くない。 ……言い直しってきかないんですね。
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