突撃!あの子んち!

19/55
前へ
/714ページ
次へ
「さて、兄貴。 この場は協力して抜け出そうじゃないか」 「お前!さっきは人の事犠牲にしようとしたくせによくもまぁそんな事が言えるな!」 「どうする?殺すか? 今ならここは見事に密室だ。 うまく抜け出せば龍に全ての罪を なすりつけることができるぞ?」 「究極の手段出してんじゃねぇよ! お前焦ってるだろ!? 普段なら龍に~なんて言わねぇだろ!?」 真琴がポケットから 百均で売っている包丁が顔を出す。 なんでも大量生産されているものの方が 凶器から身元を特定されないらしい。 ……じゃなくて! 「やめろ!それはダメだ!」 「邪魔をするな! ならお前さっさと餌食になれ! その間に俺は逃げる! ほら、優しく掘られて来い!」 「うっせぇ!お前が行け! 激しく掘られて来い!」 「ふたりとも覚悟はできた?」 信也の父親が微笑みながら ゆっくりと一歩前に歩を進めた。 ……と思ったら 全速力でこっちに駆けて来た! 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!! きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」 それを見た真琴がポケットの中で 包丁のカバーを外した。 そして臨戦体制に入った。 ヤバい!!色々とヤバい!! 俺は思わず目を閉じた。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7526人が本棚に入れています
本棚に追加