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『えっ!?なに!?なんなの!?』
抱きかかえた布団の中から
曇った幸村の声が聞こえる。
この布団の中には
ふたつの物体の感触を感じる。
クソ!どっちだ!?
どっちが幸村なんだ!!?
どっちが幸村かわかったら
そいつ引きずり出して投げ飛ばして
ボコボコにしてやるのに!!
「安心しろ!お前を助けにきた!」
『窓ガラス割って侵入してきていきなり襲いかかってきた人間が言うセリフか!?』
幸村が混乱している。
クソ!早く助けないと!
売ろうとした幸村も悪いが、
友達補正で俺は買った奴が許せない!
こうやっている間にも
幸村と買った奴は密着している。
……やべ、俺コイツ殺すかも。
「テメェ!出てきやがれ!」
『アンタのせいで出られないのよ!
誰!?アンタ誰なの!?』
……誰?
俺にとって幸村は大切な友達だ。
……あれ?なんか違和感?
まぁいいや。
でも幸村にとっての俺はなんなのだろう?
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