突撃!あの子んち!

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「こっちか!!」 幸村の叫び声からどっちの物体が幸村の身体かを把握した俺は憎むべき糞野郎を布団から引きずり出し、壁に投げつけた。 壁にぶつかり地面に落ちたそいつのツラを拝んでやろうとしたが、地面に落ちたのは人間と同じくらいの大きさのウサギの形をした抱き枕だった。 「クソッ!!変わり身の術とは小癪な!!」 『本当にアンタなんなの!?』 幸村が混乱している。 俺は幸村を落ち着かせる為に 幸村を地面に下ろしてやり、 布団による拘束を解いてやる。 飾り気のないパジャマ姿の幸村は 頭に冷えピタを貼っていて、 体が火照っている様子だった。 「いや!病人プレイとか! いや!気持ちはわかるけどさ! そんな素晴らし……けしからん! 普段気の強い女の子の弱った姿って めちゃくちゃ興奮するけど! こう……胸の奥がきゅんとするけど! 無心で見ても下半身動きそうになるけど! でもそれはイケナイ事だと思います!」 「メット被った変態が! 目の前に完全な変質者が!……ゴホッ!」 「にしても幸村……お前……胸…… 着痩せするタイプだったんだな…… …………………………………ジュルリ」 「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「!?喋るな!!」 「……ムグッ!?」 俺はデカい声で叫ぶ幸村の口を 手で無理矢理塞いだ。
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