7526人が本棚に入れています
本棚に追加
床を動き回る平たい
油ギッシュな黒光りするアイツ。
鋭いフォルムで走りだしから
MAXスピードで走り出すアイツ。
そいつをスリッパで踏み潰しながら
そいつらがやたらと発生する所を捜し当てる。
堅そうで柔らかい黒と
トロリとした濃厚な白が
俺の通った後を彩る。
台所のコンロの下の収納スペース。
そこにある蓋が開けっ放しの油缶。
俺はその中を覗きこんだ。
蜂の巣の中の幼虫のようにウジャウジャ
あいつはここにいた。
「ここにいたか悟郎ぉぉぉぉぉぉお!!」
「アンタら本当に友達!?」
「うっせぇ!
あいつそう呼ぶと喜ぶんだよ!」
「スーパーマゾヒスト!?」
ちなみに彼らは
缶に閉じ込めて丁重に火葬した。
最初のコメントを投稿しよう!