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俺は念のため持っていたエナメルバックにまとめてチョコレートを突っ込んだ。
そして当然のごとくチョコが下駄箱に入っていなかったため落ち込む悟郎を連れて校舎へと向かう。
すると校舎の入り口のゴミ箱の前で
ゴミ箱の蓋を開けたまま呆然としている
真琴を発見した。
「おい、真琴?どうした?」
「……見るのが手っ取り早い」
真琴はゴミ箱の中を指差した。
恐る恐るその中を覗いて見ると、
いくつものチョコレートが
無残に捨てられていた。
「……俺宛だな」
「あぁお前宛だ。
……なぁ?当然、下駄箱の中に
チョコレート入ってたよな?」
「あぁ、入り切らない位に……」
「これ、ひょっとして先に入ってたチョコレートで、後から来た人間がチョコを下駄箱に入れれないから捨てたのを二、三度繰り返した結果じゃね?」
「ま、まさか!途中で渡す勇気を無くしただけだっつーの!でもまぁ気持ちは嬉しいから受け取っておこう」
俺はゴミ箱の中から捨ててある全てのチョコを全部取り出して、バックに入れた。
まぁ他人のがあったら、適当に渡し主とそいつの関係を調べて、状況に応じて渡してやったり処理してやったりすればいいだろう。
山口優樹。
ただ今、チョコ総数23-α個。
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