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「真琴!初めて友達ができるかも!」
「あーっ、そうですねー」
真琴のやる気のなさが半端ない。
そりゃ嫌いな女と彼女が仲良くなったら色々と辛いものがあるしな。
「友達になれるといいな~」
と楽しそうに笑う瑠奈に、
真琴はなにも言えない様子だった。
真琴はやれやれといった様子で
瑠奈に語り始めた。
「あのな?瑠奈?
真の友達までの道はまだまだ長いぞ?
まずは何かしらの理由でつるむようになって、相手を好きになってが第一段階。
んで、その後にだんだんと相手の悪いところが見えるようになって相手を少し悪く思う時期が必ず来る。
それでもお互いが相手と一緒にいたいと思えた時に始めて本当の友達になれる。逆にそこで失敗したら憎しみ合いだ。
だから瑠奈。お前はあいつの事を好きでい続けろ。相手の悪いところが見えてもそれでも仲良くしたいならずっとそばにいろ。
それが心通じ合える本当の友達への第一歩だ。
………………わかったな?」
「…………うん!」
真琴は「よしよし……」と瑠奈の頭を優しく撫で始める。
瑠奈は「やめてよ~」とか言いながらもそれを振り払おうとはせず、ずっと撫でられていた。
…………しかし…………
「真琴よ……お前、瑠奈にはいいこと言ったかもしれないけど、俺の時と態度違うくね?
俺には『埋めるぞ?』とまで言いましたよね?」
俺の質問に真琴はまるで
1+1=2と答えるかのように答えた。
「そりゃ友達がいないって言ってる彼女がこんだけ嬉しそうな顔してたら応援したくなるだろ?」
「……俺も幸村と仲良くなりたいな~……って思ってんだけど協力してくれる?」
「お前の女関係の問題に振り回されるのはもう懲り懲りだ」
なにも言い返せず、
とりあえず「すみません……」と謝った。
色々と泣きそうになったわ……
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