粘着質でエロいストーカー兄弟

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朝、いつも同じ時間に起きる。 まずは布団を片付ける。 そしてふたり分の朝食を用意するの。 6時半になったら 目覚ましのアラームがなって、 父さんが起きてくる。 ふたりでいつも同じ話をして、 同じ時間に私は家を出る。 見送ってくれる父さんに手を振りながら…… 学校での日常は退屈で非現実的。 早く終われと祈りながら時間を潰す。 家計が苦しいから昼ご飯は我慢。 一緒に食べる人間はいなかったから 別にそれでもよかった。 長い非現実が終わると、 私は早足で家に帰る。 低賃金の狭いボロアパートに…… 家では父さんが難しい顔をして パソコンを打ちながら待っててくれている。 私を家で迎えるために 仕事を早く切り上げて 家に帰ってレポートを作ってるの。 私はいつも 「そんなに気を使わなくてもいいのに」 って言うんだけど、 父さんはいつも 「詩織が帰る家でありたいんだよ」 って言って笑うの。 それから私は晩ご飯を作る。 ご飯は私担当だから…… 父さんはいつも美味しいと褒めてくれる。 私はそれが嬉しくて笑う。 ご飯を食べ終わったら風呂に入って 少しだけ父さんと話をする。 「新発明をした!これからはふたりで楽に生活できるようになるぞ!」 と喜ぶ父さんとお金持ちになった時の話をして笑うの。 で、話が終わったら私は襖を開けて 隣の部屋に入って、父さんに 「お休み」って言って布団を敷いて潜り込む。 片付けはしない。 だってそれは父さんの当番だから…… 温かい布団に包まれて…… 私は幸せを感じながら眠りにつく…… これが退屈な学校生活とは違う 私の最高の現実……
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