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『ふ~ん。そうなんだ~』
瑠奈がニヤニヤと笑う。
幸村は一瞬、ハッとした表情になって
すぐに不機嫌そうな表情になった。
『その人にお礼とかしたの?』
『……バレンタインデーにクッキーやった。
経済効果のためにチョコ配るって
言っておきながらそいつにだけクッキー
やったっていうのに、一切気づきもしない』
……あっ……
『うっわ~……』
やめろ瑠奈。
今、死にたくなってるところなんだ。
頼むから引くのはやめてくれ。
『じゃあさ。正直、その子の事どうなの?』
瑠奈は身を乗り出して聞いた。
幸村は『どうって?』と頭にクエスチョンマークを浮かべている。
『好きか?ってこと!』
俺は両耳にイヤホンをつけ、
全神経を耳に傾けた。
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