粘着質でエロいストーカー兄弟

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・ ・ ・ 「お前やっぱ瑠奈が弱点すぎるだろ」 「うるせーな」 「ふたり。喋らない」 「「はい」」 幸村と瑠奈に向かい合うように椅子に座り、 反省の意を見せる俺、暇つぶしとばかりに 通りすがりの人にウィンクして誘惑して 反応を見て笑う真琴。 ……真琴、反省しろ。 「真琴……反省してる?」 「そういえば瑠奈?なんで気づいた?」 「全くしてないね……」 嘆息する瑠奈。 幸村は無言で俺を見ている。 「幸村……なんか言って?」 「…………」 「無言が一番辛いんです」 あっ、一瞬ニヤッとした。 しかしまた仏頂面に戻って俺を睨む。 しかし残念ながらさっきの一瞬のニヤリで 俺の心に余裕できたわ。 ……つーかカワユイ。 「真琴。反省しなさい」 「なんで気づいたか教えてくれたらする」 真琴……お前…… 瑠奈はまた嘆息する。 「真琴、香水ケチったでしょ?」 「……えっ?」 「お母さんの香水高いから、 使うと怒られると思ったんでしょ? 代わりに自分が出かける時とかに使ってる 香水使ったでしょ?」 「あっ、えっ……」 どうも図星のようだ。 「最初に話した時、なんとなく真琴と同じ 雰囲気感じてたんだけどね? 話聞いて違うのかな~とも 思ってたんだけど、すれ違いざまに 真琴と同じ爽やかなダージリンティーと シトラスの香りがしたから9割確信したの。 んで、もうひとりが優樹くんだったので もう完全に真琴だな~って」 「…………」 真琴は死んだ魚の目になっていた。
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