7526人が本棚に入れています
本棚に追加
・
・
・
そして時は流れて修学旅行前日。
俺たちいつものメンバーは用あって
放課後、生徒会室に集まった。
「優樹?なんか最近、疲れてない?」
俺が椅子に座ってフッと一息吐くと
信也が俺の顔を覗き込んで言った。
「最近、日雇いのバイトしてんだよ」
みんなが『へ~そうなんだ』
というような対応を見せる。
みんなに話さなかった理由はただ一つ。
ぶっちゃけ初バイトで
テンションが上がっていた俺は
みんなに話したかった。自慢したかった。
しかしここで自慢するとみんなに
『うわ~、コイツ初バイトで浮かれてら~』
とか思われそうで嫌だった。
実際その通りだしかっこ悪い。
という訳で話したくても話せない、
誰か聞いてくれとモンモンする数日間を
俺は過ごしていた訳だ。
いや~、信也くん。
聞いてくれて本当にありがとう。
「へ~、なんで急に?」
「幸村がさ、明日誕生日なんだ。
だからプレゼント買ってやりたくて」
「「「お前……」」」
悟郎と信也と龍が呆れた視線を俺に向ける。
なんだよ!なんなんだよ!?
「あ~っ、ところで……」
龍が言い辛そうに言う。
「今日、俺の誕生日なの知ってた?」
「「「「あっそ、はい、これ誕プレ」」」」
俺たちは一斉にカバンからプレゼントを取り出し、龍に押しつけた。
そして信也がカーテンを閉め、
悟郎が冷蔵庫からケーキを取り出し、
真琴がローソクを刺して、
俺は電気を消した。
「「「「龍、誕生日おめでとー!」」」」
「お前らマジで大好きだーーー!!」
そしてその後、真琴が火炎放射で
ローソクに火を点けたりと、
誕生日会は非常に盛り上がりました。
最初のコメントを投稿しよう!