俺はあいつを笑わせたい!

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「……兄貴、ここは俺に任せとけ」 「真琴……」 まさか……こいつ……自分を犠牲に…… 「悟朗ー!ちょっとこっち来て」 「ですよねー!」 この男の辞書に 自己犠牲なんて言葉はない。 「なに~?」 とフラフラ~とやって来る悟朗。 ……学べよ。こいつに呼ばれたらろくな事ないぞ? 「これ食ってみろ」 と真琴はから揚げ(?)を指差した。 「やだよ!明らかにヤバイヤツじゃん!? 魔界の食べ物じゃん!?腹壊すヤツじゃん!?」 流石の悟朗もイヤみたいだ。 腹壊すのが恐いなら…… 確かポケットに…… 「……おっ?あったあった! 悟朗!太田胃散だ!これがあれば大丈夫!」 「太田胃散の力を過信するな!」 なんつーチキン野郎だ。 まぁ、俺なら絶対に食わないけど。 しょうがない。捨てるか…… なんて考えていたら、真琴が悟朗に歩み寄り、魔法の言葉をかけた。 「これ、瑠奈がお前にって……」 「いただきま~す!!!!」 漫画みたいにトレイの中のから揚げを 口の中いっぱいに流し込みました。
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