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「……私も好きよ」
「……えっ!?なんて!?なんて!?」
「なんでもない」
「もう一回!もう一回だけ!」
「聞こえてんじゃねーか!」
と校舎に消えて行くふたり。
校庭で泣いてる人達を残して……
「さて、じゃあ俺たちも行くか」
と私を拘束するロープを引っ張る真琴。
理性が戻った私としてはこのまま出るわけにはいかないので真琴のお母さんに貰った肘の仕込みナイフでロープを切った。
「お前も逞しくなったな……」
「いえいえ」
ロープを片付ける真琴を待つ。
といっても真琴は一瞬で片付けたのだけど。
「にしても詩織ちゃん
ちゃんとデートに誘えてよかったねー?」
「お前もお人好しだな」
「えっ?」
「今日、生徒会で予算とかの
会計終わらせなきゃいけない日だろ?
あんな手伝いしたからには兄貴を
休ませなきゃいけねーよ?がんばれー」
「あっ……オワタ……」
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