俺はあいつを笑わせたい!

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「おっしぃ~!」 教室の前の方から坂本龍の声。 惜しい?いや、なんか違うくない? 今のは楽勝で命を刈り取れましたよ? しかも私を巻き込んで。 「幸村、逃げよう!」 そう言って山口 優樹は私をいわゆる『お姫さま抱っこ』で抱きかかえて教室を飛び出し走り出した。 ……なぜ私を巻き込む? 「なぜ私を巻き込む?」 思っている訳では伝わらないので口に出して聞いてみる。人間は不便な生き物です。 「…………なんとなく?」 ……殺してやろうかと思った。 『みんなー!優樹はここだー!』 『了解。……優樹ー!俺に捕まっといた方がいいよー?こいつらお前を殺す気だー!』 『殺しはしないけどそのイケメンフェイスはぶっ壊す!!』 『ふたりまとめてここで死んどけー』 「はははっ!楽しいな~~~~!」 「ちっとも楽しくない!」 私の日常が崩壊した瞬間だった。
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