幼なじみは近くて遠くにいるという

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「でも今回はそういうのとは違って、 幼なじみとしてお願いなの」 そう言って顔の前で手を合わせる美咲。 どうも本気で頼まれているみたいだ。 幼なじみとして……か…… そう言われると弱いな…… 「あ~っ、わかったよ、着いてく」 「ほんと!?」 「ウソ言ってどうする?」 「ありがとう!優樹!」 そう言って抱きつこうとしてくる美咲。 俺はそれを座りながら華麗に受け流す。 それがいつもの光景。 でも今日は違った。 美咲はとびっきりの笑顔を俺に向けてきただけだった。 ……いつもこうだったらもっとかわいいのにな。 .
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