幼なじみは近くて遠くにいるという

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「……ん。わかった 反論できないから認める」 「……そうだな」 この日から、俺の目標は 『親が誇れるような人間になる』になった。 「さっすが~!えらいね~!」 「「うにゃにゃ~~~~!?」」 美咲のお父さんに髪の毛をわしゃわしゃ~!……とされた。 「よし!じゃあみんなでキャッチボールでもしようか! ……美咲~!みんなで一緒にキャッチボールでもしよ~ぜ!!」 『……えーっ?なんて~?』 ドタドタドタと廊下を走る音を鳴り響かせながら、美咲が俺たちのいるリビングにやって来た。 「いや、みんなで一緒にキャッチボールでもしない?」 「え~っ?キャッチボール~?」 まぁキャッチボールなんて男の子の遊びだ。 美咲が嫌がるのも仕方ないかもしれない。 美咲は少し考える素振りを見せた。 「……真琴は来るの?」 「行くつもり。美咲ちゃんも来れば?」 「うん!じゃあ行く!」 「ねぇ?俺は聞かないの?」 「……優樹も来るの?」 「行っちゃ悪いか!?」 「はっはっは~!真琴くん!ふたりで一緒にお話ししよっか~?」 「あっ、大丈夫っすよ? 俺は美咲ちゃんに親友以上の感情を抱けないですから」 「……それはそれで悔しいな……」 「俺もいろいろ悔しい……」 ・ ・ ・
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