幼なじみは近くて遠くにいるという

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・ ・ ・ 『…………見つからないね…………』 『うん…………もしかして俺たちまだ完全に望遠鏡を使いこなせてない?』 『どういうこと?』 『使い方を間違えてるってこと』 『…………そうかな?』 『多分そう。だって俺の感だと…… あの星!あの一番大きな星が美咲のお父さんなはずだもん!』 『あの星?』 『そう!あの星!だって美咲のお父さんだもん!絶対に輝いてるはずだもん!』 『ちょっと待って………… ……違うよ?あれって木星だよ? ……ほら、見てみて?』 『…………ほんとだ。 ……そうだよ!星ってデカイもんね! わかった!美咲のお父さん木星にいる!』 『木星に?……さっきから言うこと変わってるけど……』 『いる!絶対にいる! 美咲!俺を信じて!!』 『…………うん!信じる!!』 『よし!じゃあ美咲は見張り役な! この望遠鏡あげるから木星を観察してお父さんらしき人影が見えたら俺に報告!』 『うん!……優樹は?』 『俺?俺はこれからいっぱい勉強して宇宙飛行士になる!それで美咲をお父さんのところに連れて行ってあげる!』 『ほんとう!?』 『うん!ほんとう!』 『約束だよ?』 『うん!約束!』 『じゃあ指切りしよ?』 『うん!』 『『指切りげんまん嘘ついたら針千本飲~ます!指切った!』』 『……嘘ついたらほんとうに針千本飲ますからね?』 『うん!大丈夫!』 『…………優樹?』 『…………ん?』 『…………ありがとね?』 『…………うん』 ・ ・ ・
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