第一話 幻想郷スタジアム

5/10
前へ
/145ページ
次へ
魔理沙は少し悩んだ。ルーミアは妖怪だからともかく大妖精やチルノは妖精だ。大した力はない。三月精もだが。 ふと、居間の畳に転がってたボールを見てある事を思い出した。 「なあ、霊夢。ボール打ち出す機械無かったか?」 「バッティングマシンの事?スタンドにあるわよ」 「よし、善は急げだ。行こうぜ」 そう言って魔理沙が靴を履こうと頭を下げた瞬間、急に日陰が出来た。ふと頭を上げると、紅い瞳が此方を覗いていた。 「こんにちは、白黒魔法使い」 八重歯を見せながら笑うのは吸血鬼のレミリア=スカーレットと他の紅魔館勢、更に天狗やハクタクなど様々な妖怪達などが集まって居た。 「どうしたんだ?まさかお前らも入団希望か?」 「まあ、そんな所」 レミリアは肩をすくめて後ろの皆を見渡す。 「私は良い物をもらったし、楽しそうじゃない?」 「良いもんだぁ?」 レミリアが手を差し出すと、一着の衣服が握られていたのだ。よく見れば、ついさっき来るメンバーは全員が持ってる。 純白の白に紅のデザイン。 背には紅色のナンバー。 紅色のロゴマーク。 まさに博麗 霊夢の球団にピッタリのユニフォーム。 「"博麗ホワイトスカーレッツ"。どうかしら?」 レミリアはニッコリしながら聞いた。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加