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「光輝ぃ、うちは貧乏なの。我が儘言わないで」
養育費。せめて養育費だけでもあの男に払わせようか。いや、もう二度と顔も見たくない。
お金が欲しい。空から一兆円が束になって降ってきたら、私は働くことをやめる。そして、一人でゆっくりと暮らしていたい。子供という邪魔なものは消して、一人でいたい。
「光輝。いい加減にしな」
娘が息子の頭を小突いた。
「うああぁん」
泣き出す息子の声に苛立った。隣の壁は薄いため、隣人にもその声は聞こえている。きっと隣人にも苛立ちでしかないんだろうな。それもそうだ。他人なんだから。
苛つく。本当にイラつく。殺してしまいたい。
――この子たちをお金に変えてしまおうか。
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