紅魔の館†魔女達のお茶会†

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この時、神夜の額には冷や汗が滲んでいた。 吸血鬼を見た事がない訳ではない。 この館の主、レミリア・スカーレットとは面識もある。 しかし、その妹、フランドール・スカーレットとここまで接近するのは今日が初めて。 魔理沙は笑顔でフランドールに手を振っているが、神夜の心中は穏やかではなかった。 見た目は幼くても相手は吸血鬼、魔法使いである神夜はフランドールの持つ強大な魔力を感じ取り、自分との格差の違いに固唾を飲んだ。 (こんな奴が本気で暴れたら、俺じゃ何秒ももたないんだろうな) そんな事を考えていると、魔理沙に手を振り返していたフランドールが神夜に視線を移した。 「な、なんでしょうか?」 フランドールは神夜の声を気にする様子もなく、ただ黙ったまま咲夜の横をすり抜け、神夜に向かって一直線に歩を進めた。
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