先の事が考えられない探偵①~③

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先の事が考えられない探偵 彼の周りでは平和も血の海に塗りかえられる 間接的な殺人鬼だと言う人間もいる程だ 彼が外に出ると必ずと言っていい程事件が起きる 妻の浮気調査で妻が何者かの手によって殺されてしまったり 猫探しで探している猫が招き猫の形で剥製にされていたりと彼に関わった者達は全てが0になってしまうのである 究極の血の雨男と思っていただけたらわかりやすいかもしれない 彼の父親は有名有能な探偵だったために落差が激しく必然的に父親と比較されるようになり外に出ようにも社会の風当たりが厳しかった いつしか彼の客はグラサンに黒服殺人目的の人間が多くなり彼の不幸不運っぷりにはカルト的人気が出るほどだった しかし彼の推理は先のことが考えられないだけで過去に起きた迷宮入りクラスの難題もテキパキ答えを見い出し犯人を見つけ出しすのだった 警察もその点は評価していて彼の周りで起きる事件には目を瞑っている 彼が罪を犯したわけではないのにおかしな話である さていつも通り私は探偵事務所の郵便受けに目を通し殺人(事件)の依頼の有無を確認する ひとつの封筒がヒラヒラと落ちていった 落ちるように仕込まれていたのがなんとも怪しい事件を臭わせる 封筒を手に取り階段を駆け上がりドアを開ける 「先生!後読先生事件です!」 彼こそ父先読(さきよみ)の後継者後読(あとよみ)先生である 「なんだろうね事件って内容が全然わからんなぁ~ジョシュアはどう思う?」 私は助手のジョシュア14歳母がアメリカ人で父が日本人のハーフであったのだが5年前に先生が解決した事件で一族が根絶やしになり私は先生に引き取られた一人である他にも引き取られた人は成人を迎えてこの事務所を巣立っていったそうだ私は3第目の助手って事になるみたいだ 「もうっ先生しっかりしてください事件ですよ!!」 「ジョシュア…君はすごいなーどうして内容がわかるんだい?」 「先生ぇここは探偵事務所ですよぉ」 「それもそうだね…ははは↓」 中身が気になる私であったがいつもの嫌がらせじゃないかと内心ひやひやしていたが手紙のような物が出てきたので私のひやひやは少し和らいだ さて次はどんな事件なんだろうか?
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