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朝日夜見らしき人物は道の真ん中で高々と右手をあげて立ち尽くしていた。
「リ、リアル弁慶だ…」
彼女に纏うオーラはそれをはるかに凌駕し小さき物達の足音さえかき消してしまうほど威圧感を感じた。
上げた右腕が少しづつ下がって行くのと同時に鼻血を噴き出した
「あの…鼻血出てますけど…」
私の問いかけに少しも動かずこの生命体は人間ではないかもしれないとさえ思えてきた
掲げた握り拳がゆっくりと形を変えて私を指差した
後読先生が言っていた言葉が私に突き刺さる「怖くないのかい…ないのかい…のかい」
先生ごめんなさい怖いです
「服を脱げビューティフルフェイス…」
「は、はい…」
抵抗するだけ無駄だ…目の前の女性型アンドロイドには何を言ってもだめだ…
「パンツもですか…?」
「パンッ!!」
突然テレビが壊れるような音と共に鼻血を5割増しで噴き出して
夜見さんの皮を被った化け物は倒れて小さくパンツパンツと言いながらピクピク痙攣している
私は洗濯物を片手に一気に事務所の後読先生の所まで走った
「先生!!外に変質者が!!」
部屋に入った瞬間私は目を疑った夜見さんらしき化け物が両鼻にティッシュを詰めてこっちを見ていた
終わった地球が終わった
「おービューティフルフェイス待ってたよー」
「なんであなたがそこにいるんですか!?」
おかしい階段は一本道ここは2階
「驚かせちゃったかな?わからない?私が記者の朝日夜見よ」
後ろでドアが開いた
「そして私が朝日晴空(あさひせいくう)!!」
(晴)「私はプリ尻!!」
(夜)「私は記者!!」
(晴夜)「ふたりはプリ記者!!」
(晴)「私の晴空拳は天を衝き」
(夜)「私の弾ける記者魂は阿修羅をも凌駕する」
(晴夜)「ふたりはプリ記者!!拳魂(フィストハート)!!」
私の目がおかしいのだろうか繰り広げられる茶番劇に目を奪われているばかりだった。
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