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「…私、小さい頃から体が弱いんです。喘息と過呼吸が酷くて、あと心臓も弱いから運動が出来ないんです」
笑いながら言ったけど、どこか悲しげだった
「だから体育祭の時保健室にいたのか」
夏希は寂しそうに笑った
「はい」
「…そうなんだ」
なんとなく空気が重くなったような気がして俺はにいっと笑って見せる
それを横目で見てくれた夏希はくすっと笑ってくれた
「そういえば、何年生?」
自分の学年を探したって見当たらなかったんだ
2年か3年だろうな
「1年生です」
「え?タメ?」
「じぁあ七瀬くんも1年生ですか?」
「1年は全クラス探したのに…」
俺が呟くと夏希は少し驚いた顔をしてから微笑んだ
「私、あまり学校に行けないから…。…探してたんですか?」
目をじぃっとみられたので目をそらした
綺麗な瞳
見ていたらおかしくなってしまいそうだった
「…体育祭の時からきになってた」
「…え?」
俺は一息ついて夏希に向き合った
「あのさ…出会ったばっかりだけど、俺と付き合って下さい!」
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