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気まずくなってしまった
そりゃそうだ
急に抱きついたんだから
でも俺は幸せすぎて叫びたいくらいだ
夏希は顔を真っ赤にしてうつ向いている
「…行こっか」
そんな状況から抜け出したくて言うと夏希はこくりと頷く
俺たちはさっきより離れて歩き始めた
俺は近づきたかったけれど恥ずかしがっている夏希に近づくと嫌われそうな気がしたからその衝動を抑える
少し経って夏希が家の前で足をとめた
そこは綺麗な2階建ての家
「送ってくれてありがとう」
彼女は頬を少し染めながら言った
「いいよそんなの。…あのさ、毎日寄っていいかな?」
「…いいですよ」
一瞬、変な間があったものの嬉しさであまり気にならない
「じゃ、ばいばい」
俺は小さく手を挙げて家に向かった
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