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「なんで急にそんなこと…」
夏希は少し間をあけて小さな声でいった
「…私、あと1年ぐらいしか生きられないの…」
「は?」
驚いて夏希を体から離し顔を見た
涙目で夏希は俯いたままだ
「ごめんね」
「嘘だよな?」
確認をするために聞いた
「…ほんとだよ。」
それを聞いたとたん、悲しさより先に怒りがあふれてきた
「なんだよそれ…なんでっ!」
「…昨日、定期検診で病院に行って診察してもらったの。…そうしたらね、なんか悪いところがあったみたい。病気の名前はわかんないんだけど今の技術じゃ治らないって…長くて1年だって」
夏希の目からは大粒の涙が流れている
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