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私は首を振った
「大丈夫。…大事な人を失う悲しさを将ちゃんから教えてもらったの。…残された人の悲しさも」
将ちゃんはあまり外に出れなかった私の数少ない友達だった
…そして、私の初恋の相手
「…だから、七瀬くんを同じ思いにさせたくなかった。」
「でも、別れて後悔なんかしたくない」
「そうだね。今考えればこれでよかったのかもね」
私が笑うと七瀬くんも笑った
「今度の休み、水族館行こう」
「うん」
七瀬くん急いでる
1年生きれるって言ってもいつから体調が悪化して寝たきりになるかわからない
それを七瀬くんは考えてるんだ
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