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「狭いけど入って」
「おじゃまします」
部屋に入って俺はベッドに腰をかけた
夏希は床に座ろうとしていた
「こっちおいでよ」
手招きすると夏希は俺の隣に座った
「男の子の部屋って初めて。七瀬くんって綺麗好きなんだね」
「ただ物が無いだけだよ。…あのさ、親父さんとお袋さんは心配してない?」
どこか夏希が強がっている気がしたんだ
「…お父さんとお母さんが悪いんだもん」
「…何があったかは詳しく聞かない。でも、無理すんなよ…泣きたいなら泣きな。すごい涙目だよ」
すると夏希の頬を涙がつたった
「…ありがとう」
夏希は涙を流している
泣いている君は脆くて壊れそうで触れたら消えてしまいそう
…でもごめん、触れさせて
俺が君を支えるから
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