キス

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―― ――― 七瀬くんは家に着くまで一言も喋らなかった 何を考えているのかわからなかった 「送ってくれてありがとう」 「どういたしまして。」 手を振ってから家に入った 「ただいま」 するとお母さんが笑って出迎えてくれた 「おかえり。お父さん、心配してたよ」 「謝らなきゃね。」 「七瀬くんのところに居たんでしょ」 お母さんは意外と七瀬くんと仲がいい 「うん。…お母さん、心配かけてごめんね」 気づかれてないと思ってるけど分かってるよ お母さん疲れた顔してる 知ってるんだ お母さんとお父さんが私の病気が治る病院を探してること 「…きっと夏希の病気は治るから」 お母さんは私を抱き締めてくれた 「…ありがとう」 小さいはずのお母さんの背中が大きくかんじた
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