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「バイトして金貯めたんだ。指輪の中見てみて」
言われた通りに箱から出して内側を見た
そこには七瀬くんの名前と私の名前が刻まれていた
「…うれしい」
涙が流れてきた
悲しい涙じゃない
嬉しい涙…
「ちょっと貸して」
七瀬くんは私から指輪を受け取って左手を掴んだ
そして私の薬指にその指輪をはめた
「俺、夏希のことずっと好きでいる。病気が治ったらずっと俺の側に居てくれる?」
七瀬くんのプロポーズ
高校2年でのプロポーズはまだ早い
でも私たちにとっては早すぎはしない
「もちろん。お願いします」
すると七瀬くんは私を抱き締めた
すごく幸せで嬉しかった私の最後の誕生日
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