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結局、彼女に会うことができないまま月日が経って秋の球技大会がやってきた
会えると思って全学年の女子の全競技を見に行った
春樹には変な目で見られたけどそんなの関係ないぐらい彼女に会いたくてしょうがなかった
けれど、彼女はいなかった
試合に出て居なかったし、見学もしていなかった
俺は春樹に思いきって体育祭の時の話をした
「なんだよ。そういうことかよ。てっきり、お前が変態になったのかと思った」
春樹は笑いながら俺の肩を叩いた
「そんなわけねぇだろうが。なぁ、知らないか?」
渋い顔をして春樹は腕を組んだ
「知らねぇなぁ。そんな可愛いなら俺も会ってみてぇな」
「そっか。見つけたら教えてくれ」
「それはいいけど、見つけてどうすんの?」
「わかんねぇよ。ただ、もう一回会いたいんだ」
春樹がニヤニヤ笑って肘でつついてきた
「青春だなぁ~。」
「うるせえよ。お前はどうなんだよ」
春樹は女子からすごい人気がある
「ん~。俺は当分フリーでいいわ」
にっこり笑うとまた口を開いた
「女なんて山ほどいるし」
でた、春樹のたまに凄いこと言うやつ
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