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「…キス、して?」
それが夏希の答えだった
夏希は恥ずかしそうにして少し泣きそうだった
「もちろん」
夏希はほっとしたように少し笑った
断る理由もない
それに面会時間の時は急にお袋さんや親父さんや看護師が入ってくるからしたくても出来なかった
ベッドに座って唇を重ね、顔を離すと夏希に袖を掴まれた
「…もっと」
そんな泣きそうになって言う夏希が可愛くていとおしくて
今度は何回も唇を重ねた
夏希が息が上がる前に唇を離した
「…ほんとはもっとしたい。キスよりさきのこともしたい。でも分かってる。私の体には負担が大きいって。…七瀬くんにも責任が大きいって。私だって他の女の子みたいに大好きな人としてみたい…赤ちゃんだって欲しいよ…なんで健康じゃないのかな。」
夏希の目からは大粒の涙が流れている
そんな夏希を力強く抱き締めた
「俺だってしたいとおもった。正直、キスだけじゃたりねぇんだよ。夏希を感じたいんだよ。…でも大好きだから大事にしたいと思うからしたいっていう衝動を抑えてた」
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