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あと2週間
親父さんのくちから伝えられた夏希の命の長さ
夏希は色々な機械に繋がれるようになり、あまり目を覚まさなくなった
でも俺は毎日病院に通って夏希に寄り添った
「…無理して来なくていいんだぞ」
いつのまにか親父さんが後ろにいた
「好きで来てるんです。…少しでも長く側にいたいんす」
「…お前が家に来るようになってから夏希は明るくなった。それに喘息の回数も減ってた。…ありがとな」
親父さんは照れ臭そうに後ろを向いたまま言った
「俺も夏希に出会ってから毎日が楽しくなりました。」
「…そうか」
親父さんは窓から外を見ながら言った
季節はもう冬になっていた
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