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ある日の夜中電話がかかってきて急に胸騒ぎがした
夏希なにかあったのか
そんな不安もありつつ電話に出た
『夏希が大変なの!!早く来て!!』
嫌な予想が当たってしまった
急いで病院に向かった
外は雪が降っていて肌寒い
夏希の病室では医者が慌ただしく動き、夏希に心臓マッサージをしていた
お袋さんは泣いていて親父さんがそれに優しく寄り添っていた
「…夏希」
夏希の心臓はまた弱々しく動き始めた
「…七、瀬くん」
か細い声で呼ばれ夏希の手を握った
「夏希」
「…誕生日、おめでとう…大好き」
夏希は微笑むとゆっくり目を閉じ動かなくなった
握っていた手は力が入っていないから急に重くなった
「おい夏希っ!動けよ!死なないでくれよ!」
体を揺すっても目を覚まさない
信じたくなんてないんだ
「夏希っ!!」
「もうやめろ!」
親父さんが俺を夏希から無理矢理離した
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