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「猫。にゃんこだっ。一くんもこの子も可愛いー」
原田の声が耳に入っていないのか斎藤と一縷をぎゅうぎゅうと抱きしめる沖田。
「んむ…、誰…?」
一縷はぎゅうぎゅうと抱きしめられながら沖田に尋ねると沖田は二人を離して花が咲いたようににっこり笑った。
「沖田ですっ、沖田総司。君は?」
「…一縷」
一縷も沖田につられるようにふにゃりと笑う。
「一縷ちゃん!」
さっきまでの眠気はどこにいったのかぱぁっと顔を輝かせ一縷の頭を撫でる沖田。
「…総ちゃん」
一縷も人懐こい沖田に心を許したのかされるがままだ。
総ちゃん、なんてあだ名までつけている。
「なんか…」
そんな様子を見ていた原田はぽつりと声を漏らす。
「兄弟みたいだな」
永倉も原田に続くように言うと付け足すように山崎が言った。
「猫やろ」
山崎の言葉にあぁ、と全員が納得する。
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