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入学式が終わって一週間。授業も本格的に始まってきた。どいつもこいつも浮かれやがって。しかも俺のクラスは訳の分からねぇ奴ばっかりだ。特に吉井とかいう奴。同じ高校生かよ・・・。あー見ててムカつくぜ・・・・。翔子も翔子でうっとうしいし早く時間よ流れてくれ――――。
昼休み。辺りを見渡す。暇つぶし出来そうな場所は・・・・。屋上でも行くか・・・・。
屋上に上がる。良いことに誰もいなかったので横になり次の授業をサボるか考えていた。吸い込まれそうなほど綺麗な青空。温かい風が俺の心を落ち着かせる。
まぶたが重くなり俺の意識は離れかけた時だった―――
ガチャ ドアが開く音がした。誰かが屋上に入ってきたらしい。
だが俺は今、立ち上がるどころか瞼を開けることすら難しいので耳だけを傾けることにした。入ってきたそいつは何も喋らず俺の隣に来た。
おいおい・・・・。まさか翔子じゃねぇだろうな・・・・。
立ち上がろうかと思い、瞼を開けようとする。
しかし睡魔というものに敵うはずもなくついに意識が遠くなって―――――
俺はここまでしか覚えていない。起きたら放課後になっていたこと、それと俺の隣にチュッパチャップスが置かれていたということだ。
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