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なるべくならその場の空気を壊したくないが、俺は言った。
「ごめん、俺は帰るわ。」
「蒼ちゃん帰っちゃうの？！」
「何でー？」
「これから用事あるから。みんなで楽しんでくれ！」
「あの…あたしも門限あるから帰るね。」
そう言ったのは梨乃ちゃんだった。
「えー！りのりのも帰っちゃうの？」
「りのりのの歌声聴きたかったー！」
「梨乃の親厳しいもんね。じゃあ蒼ちゃんに責任持って送ってもらっちゃえ！」
「そっ…そんなの悪いし一人で帰れるから大丈夫だよ。」
「俺は別にいいけど。」
「えっ？」
驚いた表情で梨乃ちゃんは俺を見た。
「蒼ちゃん襲っちゃダメだよ！」
「蒼ちゃんはユウと違って紳士だから平気でしょ！」
「俺だって紳士だし！」
悠輔とゆっこのやり取りに見送られながら、俺と梨乃ちゃんは帰ることにした。
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