はじまり。

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男が目を覚ましたのは暗闇の中だった。 凹凸もなければ、果てもなく、自分が床で寝ているのかも分からない。ただただ真っ暗な黒一色の世界。 「……どこだ……ここ」 少し軋む体を起こして周りを見渡し、ふつふつと沸き上がってくる疑問をまとめていく。 ここはいったい何処なのか? 何でこんな所にいるのか? ってゆーか意識が無くなる前に何があったっけとか。 「やべぇ、何が何だかわけ分かんねぇ。マジウケるwww 」 現状が全く分からないという状況でとりあえず笑っていると、足元の方で何かが動いた。 「おぉ、主も起きていたか」 足元からひょっこりと姿を見せたのは、こじんまりとした黒い毛並みの生物だった。 猫のようで猫じゃない、だけどちょっぴり猫っぽいその生物は主と呼んだ男の肩に上がり、話を続けた。
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