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「私は席に座れと言ったんだ!立つな!声を上げるな!その舌を切り落とされたいのか!」
『イ、イエッサー……』
その女性は綺麗な顔立ちにも関わらず、怒り狂っていた。
ギャップが凄いですね。まぁ、私は優しいですわよ?
貧乏人以外にはですけど。
「いいか!良く聞け!私はこのクラスの担任『中村沙耶』だ!覚えておけ!」
その女性……中村先生は、自分の自己紹介が終わると私の隣りの貧乏人に指を差した。
「おいそこの!お前から自己紹介しろ!」
「え?あ、はい」
そいつはイスから立ち上がり自己紹介を始めた。
「え、えっと……僕は『相野日向』です。中学は南川中学です」
南川中とは、これまた平凡な学校ですね。
右隣の女性から『カッコイいかも……』
と声が聞こえたような気がします。
そいつ(名前は忘れた)の自己紹介が終わると、中村先生は『次!後ろの奴!』と次々に自己紹介をしていった。
そして私の番が来た。
「私は『旭ヶ丘夜宵』ですわ!中学は皇燐学園!以後、お見知り置きを」
私の自己紹介が終わると、クラス全体がザワザワと騒ぎ始めた。
『皇燐って、超お嬢様学校じゃん!』
『しかも旭ヶ丘って、あのブランドの!?』
ふふ、驚いていますね!それも当然!この超お嬢様があなた達、特にあの相野とか言う貧乏人と同じ学校に居るのですから!
私の自己紹介の騒ぎ声も先生の『喋るなー!』との一言でおさまった。
「次!早くしろ!」
こうして、自己紹介の時間が終わった。
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