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「ここは何処だ?」
これが少年の第一声だった。
今少年が立っているのは地面も空も全てが白く、それが地平線まで続いている現実ではあり得ない空間だ。
「なんだこの真っ白い場所は。こんなのアニメの中か夢の中しかあり得ねぇよ」
普段このように独り言を言うような性格ではないのだがこの異常な空間が彼をそうさせているのだろう。
「よし!まずは頬をつねって見るか!」
少年は夢という可能性を確かめる為にベタな手段に出たようである。
割と本気の力加減で。
「いって――――――――!!」
そうなると少年が痛みでもんぜつするのは当然と言えよう。
しかし、結果としてこれは夢という可能性はなくなった。
「これが夢じゃないなら何なんだよ……」
少年はまだ痛む頬を撫でながらそう呟く。
「まさか小説でベタベタの転生するパターンか? さすがに非現実的過ぎるだろ」
少年はそう言うがこの空間も十分非現実的であることに気付いてないようである。
この少年は物事を冷静に考えるのだが、自身が置かれた立場に多少混乱しているようだ。
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