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そんな少年が考えていると白い空間に変化が現れた。
少年の上の空……空と言えるかは分からないが空が輝きだしたのだ。
「まぶしッ!一体なんだ!?」
少年は手で目を覆いながら空を見上げた。
すると空から光輝く物体が徐々に少年のもとに近づくように降りて来たのである。
やがて少年は光輝く物体を見つめ気が付いた。
あれはヒトだと……
しかし、それは普通の人間とは随分と容姿が変わっていた。
ブロンドの美しいウェーブのかかった長髪に深い蒼色の瞳、きめ細かい純白のシルクのような肌。
服装は古代ギリシャ人が来ているのようなゆったりとした布を巻き付けたような服で胸元からは豊満なバストが谷間を作り出している。
絶世の美女とはこのような女のひとなのだろうと確信出来るような容姿だ。
けれども、その姿にはもっと大きな違和感が存在した。
光輝いていることは勿論のこと、その背中には6対……12枚の純白の翼が生えていた。
その姿を形容するのならそれは……
「女神……」
少年はその美しさに見とれてそう呟いた。
そして女神は見とれている少年の正面に降り立ち誰もが見とれるであろう微笑み浮かべて言った。
「初めまして秋水(アキミズ)麗(レイ)貴方は選ばれました」
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