始まりは突然に

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「あら?もっとパニックになると思っていたのに」  女神は笑顔のまま少し残念そうな表情で言う。 「俺の反応を見て楽しんでやがったな。ということはさっきの態度も確信犯か」  麗は少し怒りをにじませて言うが女神は 「はい!」  と音符マークがつきそうな声であっけらかんに答えた。 「はぁ―……」  と麗は呆れと疲れをにじませた溜め息をはく。 「ダメですよ。ため息をはくと幸せが逃げてしまいます」  女神は言うが 「誰のせいだ!誰の!!」  と今度は心の中ではなく言葉で盛大なツッコミをかます。 「いいツッコミですね。これを待ってました」  女神は心底嬉しそうに言う。  これを見て麗はこいつには勝てる気がしないと思い色々諦めたのだった。 「(もう疲れた勘弁してくれ)」 「もう終わりですか?もっとたくさんツッコンでくださいよ」  女神は物足りなそうな表情でいうが麗は 「ホントにもう勘弁してください」  と、なめらかに土下座を決めたのだった。
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