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店を継いだ。と言う事はこの男性は店長なのだろう。これからは店長とよぶことにした。店長は何やら紙切れを取出し、何か文字を書いた。
「これこの店の連絡先だ……気になった事があったら電話してくれたまえ」
紙切れには電話番号であろう数字が書かれていた。
僕はその紙切れを受け取りズボンのポケットにしまった。
「それじゃ、僕はこれで」
「ああ、雨には気をつけてな」
店長は手をヒラヒラと振っていた。
立て付けの悪いドアを開けると、雨なんて降っていなかった。ただの曇りだった。
「今日の降水確率って確か……」
そう考えながら、石垣で出来た坂道を下る。
カーブミラーの所まで行くと、ポツポツと雨が振ってきた。
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