オーナー、西城翔

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「りゃっりゃっ、散らかしちゃって、ダメりゃりゃいか、りょーじ君」 少なくともあんたにだけは言われたくない。なにもしないで、いや、BASARAやってるだけのカスオーナーよ。 「りゃっりゃっ言ってないで手伝えコラ」 「りゃーっ、僕にそんな口聞いていいのかりゃ?給料減りゃしちゃうよ?」 口に出すつもりはなかったのだが勢い余っていってしまったようだ。 こんな成りでもオーナーだからな、残念なことに俺の処遇を決める権限はお持ちになっておられるわけで。 前にも林だか森だかって人がイタズラでかけちゃんにデコピンしただけで減給され、腹をたてやめていった。 僕はそいつの二の舞になるわけにはいかないのだ。もう次の就職先なんて簡単には見つからない。見つかってもことごとく面接で落とされるのがオチだ。 不本意だがこのカスオーナーに頭を下げるしかないのだ。 「すみませんでした以後気を付」「りゃっ、パン焼いてたの忘れてりゃ!」 こちらが言い終わる前にかけちゃんは走り去った。
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