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この変人の名は疎路門遊(そろもん ゆう)。変わった名字で、親戚以外でこの名字はいないらしい。
「遊、最後のはボケて言ってるのか? それとも本気か?」
「何言ってんだよ、秀吉。もちろん本気に決まってんだろ!!」
遊は右腕を突き出し、グッと親指を立てた。
遊と話をしているうちの一人、織田秀吉(おだ ひでよし)。
織田という名字から、親がふざけて名前をつけたらしい。もちろん、織田信長や豊臣秀吉に関係する家系ではない。
髪は遊よりやや長く、美しい銀色をしており、何よりクラスの女子も羨む、そのさらさら具合が特徴的だ。
そのほか容姿の特徴といえば、目の色は黒であること、縁なしメガネをかけていること。ただし、視力が悪いわけではない。
実は、驚異的な動体視力を抑えるための特殊なメガネ……などではなく、頭が良さそうに見えるからという理由でかけているただの伊達メガネだ。
本当は、勉強は中の中。すべての教科で順位が真ん中なのである。体育なども含めて。
それだけでなく、身長体重も平均、とにかく平均人間なのだ。
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