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「だから僕は…この奇跡を手放したくない。アズマさんと出会えたことを、なかったことになんかしたくないんです…!」 思わず口の端が緩むのを止められなかった。 だって、ソラのあんな宇宙規模の夢が、こんなちっぽけな事に繋がっているなんて。 「光栄な事だよ、まったく」 緩んだ顔を見られる前にソラの頭をぎゅうと抱き込んで、"かっこいいアズマさん"っていうやつが崩れるのを阻止した。 そんなズルい事をしてる時点で全然、かっこよくなんかないんだけどね。 「心配しなくていいよ。離せって言っても、離してやらないから」 腕の中のソラの気配が、柔らかく微笑んだのが分かった。
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