三匹目 創手猫

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今日もいつもの様に門番のお仕事。 朝の心地よい天気と風、それと一緒に桃花の香りと花びらが春の温かさと優しさ、煌めきを伝えてくる。 背伸びをする。 ~うーん。今日もいい天気だな。~         そういう僕は金、隣にいる弟、銀に声をかける。 ~そうだね。金兄。すごくいい香がするよ。あっ。花びらだぁ。~ そういって、花びらを見つけて喜んでいる。 ~ああ。そうだな。春だからな。桜薫る時期だな。~ 気持ちどこか高揚する。 今日はいつもとは違う、素敵な出会いが出来そうなそんな予感がしていた。 花びらが一斉に風に強く舞い込まれてきた。 ~うわ!?金兄。前見えないくらいの花びらだよ。~ ~ん!?すっすごい、花びらだな。目が開けられない。~ お互いにたくさんの花びらに目を捕われていると、どこからか声がしてきた。 そう花びらの奥から。 聞き覚えのある声がした。 ~お久しぶりです。門番の御兄弟。お元気でお過ごしでしょうか?~ 沢山舞っていた花びらもいつのまにか止んでいた。 ふふっと微笑、声の先には、あの見覚えのある白毛。 ~あ!~ ~白さん?~ 金と銀の声が重なる。 ~ええ。白ですよ。~
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