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神都
ジグは己の力を発揮するため、
ひとつのシステムを作り上げた。
今は[神都]と呼ばれる首都の宮殿内に
[巫女]と言う部署を置き、
ジグの[御告げ]を伝えさせた。
[巫女]は
ジグの熱狂的な信者の中から30人ほど選出され、
身の回りの世話も含め外部との連絡を取った。
30人と人数を決めたのは、
20人ほどの人間の真摯な祈りがあれば、
ジグ自体に危機が訪れた場合に
それを回避できる事が分かったからだ。
彼女達ひとりひとりに腕力は無いが、
ジグにとっては強力な護衛であった。
また
宮殿内に男性を入れなかったのは、
自分を神格化する為と
野心の道具にされる事を嫌ったからだ。
…
ジグは1日に3回の祈りの時間を決め
国民に祈らせた。
自国民の
肉体の細胞を若く維持するための祈りで、
これによって老化や病が一掃された。
また、
食事をしなくても生命力が維持できるため、
食べるための労働をする必要が無くなった。
…
老人の肉体は、
代謝の盛んな十代後半の年齢程度にまで若返り、
それよりも若い子供達は
十代後半になると成長が止まった。
…
労働に割かれていた時間から解放された人々は、
与えられた時間を文化的な事に使った。
街では若者で溢れ
絵画や音楽が溢れ
若返った老夫婦は
更なる愛を確かめ合った。
人々はジグに感謝し、
この新しい
自由と愛の世界を感謝した。
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