第二章

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 ……うん、同じだ。一つ一つのランクは多少の誤差があるが、総合的に見れば俺と直人のステータスの能力値は同じ。  今更だが、直人の身長は百七十後半はあり、体型は筋肉質だ。部活は柔道をやっており、運動神経はクラスの中でも上位の方。  STRがEなのもあまり不思議ではない。柔道はかなり握力を使うらしく、直人の腕は筋肉によって膨れ上がっている。 「Eって、すごいなおまえ」  俺は直人に賞賛の言葉を送る。 「だろ? まあ力には自信あるしな。……ところでだな、STRとDEFあたりは分かるんだけど、AGIとかVITとかって何だ?」 「まあ、簡単に言うと……  LEV=経験  STR=攻撃  DEF=防御  VIT=持久  DEX=器用  AGI=俊敏  INT=知力  LUK=運  ってことだ。ゲームだとINTは魔法に関わってたけど、どうなんだろう……」  何にせよ、ステータスは俺にとって良い結果にでた。 「全員終わりましたね? では、これから宿へ案内します。こちらへどうぞ」  各自それぞれの返事をした後、受付の案内について行く。  宿はギルドの中にあった。正確にはギルドの四階から十二階。ちなみに全部で十五階建てだ。一人一部屋ではもちろん部屋数が足りないので、数人ずつでグループを作ることに。  俺は直人との二人。二年、三年と違って入学したばかりの俺たちはまだそこまで交友関係が広くない。配慮したつもりはないのだろうが、二年、三年が仲の良い五、六人でグループを作ってくれた分、一年は部屋数に余裕ができたのだ。  部屋割りを龍宮の指示で適当に決められた後、受付から少し早めの夕食の招待を貰ったので、皆で夕食を食べることに。サポートギルドには大きな食堂もあって、三年、二年、一年の順に夕食をとっていった。
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