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「では説明を続けさせていただきます」
【X】が説明を再開した。
「ルール4、人を殺してはいけない」
(良かった~)
そのルールを聞いた瞬間、智也は安堵の息をもらした。
(自分しか生き残れないとなると他の人を殺しかねないからな)
そんな智也の気持ちも知らず【X】は説明を続けた。
「これで基本的なルール説明は終わりです。では次に…」
「チョット待てよ~!!」
疾風が喋り出した【X】の口を止めた。
「どういたしました?」
【X】の問いかけに疾風はまた口を開く。
「俺達の中で1人は生き残れるけど、それ以外は何の意味も無く死ぬのか?俺そんなのやだよ~」
「確かに」部屋中の者達が、そんな顔をしていた。
そんな中【X】が喋り出した。
「もちろん皆様にも見返りはありますよ」
「見返りだって?」
疾風がそれに答える。
「皆様、この場所のことを私は、なんと言いましたか覚えていますか?」
「DREAMS HOUSEだったっけ?」
疾風が答えた。
「そうです、つまりその名前の通り生き残った者は何でも願いを叶えることが出来ます」
「それは本当かよ!?」
「はい、何の偽りも無い事実です」
「マジか……ウォォォォ!!」
先ほどまでの雰囲気とは違い、歓喜の声を響かせる者達が出てきた。
「なあなあ智也がもし生き残ったらどんな願いを叶える?」
そんな気分ではない智也だったが、陽気な疾風の問いかけに仕方なく答えた。
「う~ん、それはまたその時考えるよ、そう言う疾風は?」
「俺か?俺はファンタグレープ1年分かな」
疾風はにこやかに答えた。
「お前ってやつは」
智也はまた呆れた顔で言った。
そんなやりとりの中「X」は喋り出した。
「それでは基本的な説明も終わりましたので、これより第1ステージを開始します。尚、第1ゲームが始まった瞬間から先ほどのルールが適用されるのでお気を付け下さい」
「それじゃあ、頑張ろうね疾風と小咲ちゃん」
智也が2人に言った。
「うん!!」
2人は元気に返事をした。
これで智也が2人の名前を呼ぶのは最後になる……
そして支配人【X】が口を開いた。
「これより第1ゲームを発表します」
部屋中の者達全員が息を呑んだ。
「第1ゲームは…………」
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